こんばんは、オヤジです。
年末年始の深圳・マラッカ旅行では深圳航空の乗継便を利用したのですが、クアラルンプール国際空港への到着・出発時刻が深夜だったため、多くの時間を空港で過ごす必要がありました。
往路は空港内のベンチで仮眠を取ったのですが、復路は旅行の疲れもあり、ベッドで横になりたい気持ちが強く、空港内のカプセルホテル「Kepler Club」を利用しました。
国内を含めてカプセルホテルを利用したのは初めてでしたが、想像以上に快適で短時間の利用でしたが、しっかりと疲れを取ることができました。
今回の記事はKepler Clubの詳細をご紹介します。
Kepler Clubについて
「Kepler Club(ケプラークラブ)」は単なる空港ラウンジやカプセルホテルではなく、空港ターミナル内でプライベートな休息空間と必要なサービスを短時間から提供することを目的とした、新しいカタチの宿泊施設と言えます。
創業者であるオメル・アレッティノグル氏自身の、ロサンゼルス国際空港(LAX)での乗り継ぎ中に快適に休める場所が見つからず困った経験が、Kepler Clubのアイデアの原点となっています。
Kepler Clubという名前は、16世紀から17世紀にかけて活躍した天文学者ヨハネス・ケプラーに敬意を表したものです。彼の科学的で探求心のあるアプローチを、企業文化に取り入れているとのこと。また、トルコ語では各休息キャビンを「Kep」と呼び、「ler」が複数形を表す接尾辞であることから、「カプセル(capsule)」や「キャビン(cabin)」の響きとも似ており、二重の意味が込められています。航空業界でのサービスであることと、天文学の関連性もフィットすると感じたそうです。
クアラルンプール国際空港(KLIA)T1内の2つのKepler Club
クアラルンプール国際空港(KLIA)第1ターミナルには、旅行者の利便性を考慮してKepler Clubの施設が2か所設けられています。どちらの施設も24時間利用可能です。
私が利用したのは、非制限エリアであるランドサイドにあるKepler Clubです。
ランドサイド(非制限エリア)
ターミナル1のメインターミナルビル2階、駐車場やバスターミナルへの連絡通路に入ってすぐの場所に位置しています。

ランドサイドにありますので、誰でも利用可能です。深夜に空港へ到着した場合や、早朝便を利用する際におすすめです。
エアサイド(制限エリア)
ターミナル1のサテライトビル2階、スターバックスの向かいに位置しています。エアサイドにあるため、国際線に乗り継ぐ旅客や、既に保安検査を通過した旅客のみが利用可能です。
長距離便の乗り継ぎで、保安エリアを出ることなく休みたい場合に適しています。搭乗ゲートからわずか数分の場所にあります。
料金と利用方法
Kepler Clubの料金は1時間単位の時間制です。私が利用した際には、ランドサイドのKepler Clubは1時間40リンギットでした。4時間利用しましたので、トータルで160リンギット(5,814円)でした。安くはないですが、空港内のカプセルホテルということを考えれば納得の価格だと思います。
また、シャワーだけの利用も可能です。オフィシャルサイトで見る限り、1時間単位の利用になり、値段はスリーピング・キャビンを使う場合と同一です。
クアラルンプールのKepler Clubは、ラウンジ以外にも利用できるプライオリティ・パスで利用可能です。ランドサイドは最長2時間、エアサイドは最長3時間まで無料です。

利用法は簡単で、受付で宿泊したい時間を伝えると、空き状況を確認してくれます。空きがあれば料金を前払いで支払います。現金のほか、クレジットカードも利用することができます。
オフィシャルサイトから予約することも可能です。オンライン予約の場合、決済の通貨がユーロになります。
7歳以下のお子様はスリーピング・キャビン内に入ることはできませんのでご注意ください。
支払いが完了しましたら、QRコードが付いたバウチャーを渡され、係員から使い方の説明があります。

バウチャーにはチェックアウトの時間や、利用するロッカーの番号、WiFiのアクセスポイント名とパスワードが書かれています。
下に印刷されているQRコードをスリーピングエリアの入口でスキャンし中に入ります。
スリーピングエリアは男女で完全に分かれていますので、女性の方でも安心して利用することができます。
Kepler Clubの設備
共用エリア
スリーピングエリアの手前にロッカーと共用のトイレ、シャワールームがあります。

ロッカーはデジタルロック式で、かなり大きな荷物も収納することができます。ロッカーにはスリッパやバスタオルが用意されています。


シャワールームは広くはありませんが清潔です。リンスインシャンプーとボディーソープは備え付けられており、ドライヤーも用意されています。日本人には嬉しいことに、トイレはなんとウォッシュレット付きでした。
スリーピングエリア
スリーピング・キャビン(通称「Kep」)は2段式になっています。

Kepの外観の写真をとり忘れたので、受付にあったパンフレットの写真を載せておきます。

Kepの内部は思った以上に広く、全く窮屈ではありませんでした。ベッドは奥行き220cm x 幅140cm x 高さ110cmで人間工学に基づいて設計されているそうで、寝心地は良かったです。

ユニット内には、NetflixやYouTubeが視聴可能なスマートテレビが設置されています。

更には、回転式のワークテーブル、電源コンセントやUSB-A、USB-Cポートを含むユニバーサル充電ステーションが完備されており、利用時間の延長やショッピングに利用できるタブレットも備え付けられています。
ベッドの枕元には目覚まし時計や、安眠を助ける心地よい海の波の音を流すスピーカーまでも設置されており、快適に休息をとるための設備はかなり充実しています。
Kepは防音設計が施されており、またエアコンシステムは陰圧式で、常に新鮮な空気が供給されるようになっています。
防音に関してですが、隣や上の音はほとんど聞こえませんでしたが、掃除に入った時など外の音は多少聞こえました。Kepの入口の部分は防音設計になっていないのだと思います。
ラウンジエリア
受付横のラウンジエリアでは水やコーヒー、紅茶などが無料で提供されています。

このエリアは男女共用です。
まとめ
Kepler Clubはクアラルンプール国際空港で長い乗り継ぎ時間や深夜・早朝のフライトがある際に、空港を出ることなく快適でプライベートな空間で休息したい場合におすすめの施設です。
創業者の実体験から生まれたこのサービスは、テクノロジーを駆使し、清潔で機能的な休息ユニットと便利な共有施設を提供しています。
空港内にあるため「安い」とは言い難いですが、その利便性や提供されるサービスの質、そして清潔さなどを考慮するとKepler Clubは価格に見合う価値のある選択肢だと思います。
KLIAを深夜や早朝、長いトランジットで利用する際は、ぜひKepler Clubでの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
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