こんばんは、オヤジです。
中国の首都・北京。その中でも「ここに行けば間違いない」と言われる最大の繁華街が「王府井(ワンフーチン)」です。
「北京に行ったら王府井に行くべきと聞いたけれど、具体的に何があるの?」、「広い中国、移動手段や広さがわからなくて不安……」そんな悩みをお持ちではないでしょうか?
この記事では、北京の銀座とも称される「王府井」の魅力を徹底解剖します。アクセス方法から、絶対に食べるべきグルメ、失敗しないお土産選びまで、現地で役立つ情報を網羅しました。
王府井について

「王府井(ワンフーチン、もしくはワンフージン)」は、北京の中心部に位置する、約100年の歴史を持つ巨大な繁華街です。日本で例えるなら「東京の銀座」や「大阪の心斎橋」のような存在と言えばイメージしやすいでしょうか。
歴史とモダンの融合
かつては皇族の屋敷があり、良質な井戸があったことから「王府井」と名付けられました。
現在では、全長約800メートルにわたる歩行者天国(王府井歩行街)を中心に、老舗の商店と超近代的な巨大ショッピングモールが建ち並んでいます。
どんな人が訪れる場所?
世界中からの観光客はもちろん、地元の若者やファミリーも多く訪れます。週末や祝日の夜は特に活気があり、北京のエネルギーを肌で感じることができるスポットです。
治安も比較的安定しており、通りには警備員や警察官も多いため、海外旅行初心者の方でも安心して散策できます。
ロケーションとアクセス:迷わずたどり着く方法

北京は非常に広大な都市ですが、王府井へのアクセスは非常にシンプルで便利です。基本的には地下鉄の利用を強くおすすめします。
おすすめは「地下鉄1号線」
最も確実でわかりやすいのが、地下鉄を利用する方法です。
- 路線: 地下鉄1号線と8号線
- 最寄り駅: 「王府井(Wangfujing)」駅
- 出口: C出口 または B出口

駅を出ると、すぐに巨大なショッピングモール「東方新天地」やメインストリートに直結しています。北京の地下鉄は案内表示に英語が併記されているため、日本人旅行者でも比較的迷わずに利用できます。
タクシーを利用する場合の注意点
タクシーやDiDiなどの配車アプリを利用する場合、行き先を「王府井」と告げれば必ず通じます。
ただし、北京の渋滞は深刻です。特に夕方のラッシュ時は全く動かなくなることも珍しくありません。時間が読める地下鉄の方が、観光のスケジュールを立てやすいでしょう。
徒歩圏内の観光スポット
実は王府井は、以下の有名観光地から徒歩圏内または地下鉄で1駅の距離にあります。
- 天安門広場: 徒歩約15〜20分
- 故宮博物院(紫禁城): 徒歩25分〜30分
健脚な方であれば、昼間に天安門広場と紫禁城を見学し、夕方から歩いて王府井へ移動してディナー、というコースも可能です。
また、シェアサイクルを利用すると安く快適に移動することも可能です。
王府井の絶対外せない見どころ:グルメとお土産
王府井に来たら外せないのが、「食」と「買い物」です。ここでは、特におすすめのポイントを具体的にご紹介します。
散策のお供に!王府井の食べ歩きグルメ
王府井散策の大きな楽しみといえば、気軽に味わえる「食べ歩き」です。
メインストリートには、見た目も可愛いスイーツから北京ならではのユニークな軽食まで、食欲をそそるグルメが目白押しです。
食べ歩きの定番「糖葫芦(タンフールー)」
歩行者天国を歩く多くの人が手に持っているのが、赤い実を串に刺した「糖葫芦(タンフールー)」です。
サンザシという甘酸っぱい果実を飴でコーティングしたもので、日本のりんご飴のような感覚。パリッとした飴と酸味のある果実のバランスが絶妙で、写真映えも抜群です。
食べ歩き街
王府井の名物といえば食べ歩きです。
残念ながら、以前有名だったサソリやヒトデ、蚕などの串焼きが並ぶ屋台街である「王府井小吃街」は再開発等の影響で廃止されてしまいました。

古い記事には王府井の食べ歩きというと王府井小吃街をおすすめしているものがありますが、現在は全くお店はありませんのでご注意ください。
現在は路面の屋台はありませんが、フードコートエリアでは依然としてユニークな食材やおやつ(小吃)を楽しむことができます。
小吃街としておすすめは「王府井工美大廈」の中の「美食街区」と「人民食集」です。



人民食集はGoogleマップでは登録されていませんので、隣のKFCの地図を掲載しておきます。

「前門大街」の記事でもおすすめしましたが、小吃街に行きましたら、ぜひ「北京ダックロール」を試してください。リーズナブルな価格で本場の北京ダックを楽しむことができます。
本格レストランで味わう本場の味
王府井には中国全土から美食が集まりますが、やはり外せないのが北京を代表するグルメです。
屋台のB級グルメも楽しいですが、落ち着いた店内で歴史ある「伝統の味」をゆっくりと堪能するのも旅の醍醐味です。
煙突鍋で楽しむ冬の味覚「羊肉のしゃぶしゃぶ(涮羊肉)」
辛いスープで煮込む「四川火鍋」とは異なり、北京の伝統的な火鍋は「涮羊肉(シュワンヤンロウ)」と呼ばれ、辛くないお湯のスープでシンプルに羊肉を茹でるスタイルです。

特徴的なのは、中央に煙突がついたドーナツ型の「銅鍋(炭火鍋)」を使うこと。薄くスライスされた新鮮な羊肉をさっと湯に通し、濃厚なゴマだれ(麻醤)をたっぷりつけていただきます。
本場の羊肉は臭みがほとんどなく、驚くほど柔らかくてヘルシー。寒い季節の北京旅行では、体の芯から温まる最高のご馳走です。
私は100年以上の歴史持つ老舗チェーン「東来順(トンライシュン)」でいただきました。

ひとりでの利用でしたが、食べ方を教えてくたり、定期的に声を掛けてくれたり、店員の方が非常に親切でした。
パリパリの皮が絶品!「北京ダック(北京烤鴨)」
北京に来てこれを食べずに帰るわけにはいきません。本場の北京ダックは、肉そのものよりも「飴色に焼き上げられたパリパリの皮」の食感を楽しむのが主流です。
シェフが目の前で鮮やかに切り分けてくれた熱々の皮と肉を、薄いクレープ状の生地(薄餅)に乗せ、シャキシャキのネギやキュウリ、そして特製の甘味噌(甜麺醤)と一緒に包んで頬張る瞬間は、まさに至福。脂の甘みと味噌のコクが口いっぱいに広がります。
王府井の北京ダックの名店「全聚徳(ゼンシュトク)」は宮殿のような豪華な内装で、特別なディナーに最適です。
皇帝が愛した究極の美食「宮廷料理」
王府井はかつて貴族が住んでいたエリアであり、故宮(紫禁城)のすぐそばです。せっかくなら、かつて皇帝や西太后が食していた「宮廷料理」を体験してみるのも特別な思い出になります。
宮廷料理の特徴は、「医食同源」に基づいた体に優しい食材選びと、まるで芸術品のような繊細な盛り付けです。味付けはマイルドで上品なものが多く、脂っこい中華料理や辛いものが苦手な方でも安心して美味しくいただけます。
北京飯店のランドマークである老舗ホテル「北京飯店」の中にある「譚家菜(タンジャーツァイ)」王府井が有名です。歴史ある空間でいただく最高級のコース料理は、旅のハイライトになること間違いありません。
北京市民のソウルフード!「ジャージャー麺(炸醤麺)」

豪華な料理も良いですが、北京っ子が日常的に愛してやまない「ソウルフード」も忘れてはいけません。それが本場の「炸醤麺(ジャージャー麺)」です。

日本のジャージャー麺とは少し異なり、塩気の効いた濃厚な黒豆味噌(甜麺醤や黄醤)で炒めた豚肉と、キュウリや大根、大豆などのたっぷりの野菜を、モチモチの手打ち太麺に豪快に絡めて食べます。
王府井周辺には多くの炸醤麺点がありますが私は「方砖厂69号炸酱面」でいただきました。
北京らしさが手に入る!お土産選び
バラマキ用のお菓子から自分用の記念品まで、王府井ならすべてが揃います。
北京市百貨大楼

王府井のシンボル的存在のデパートです。

地下には「老北京」の街並みを再現したエリアがあり、レトロな雰囲気の中で買い物が楽しめます。
北京の定番お土産なら一通り揃っていますし、昔ながらのパッケージに入ったお菓子や雑貨も手に入るため、少し変わったお土産を探している方に最適です。

北京のお土産屋の多くは量り売りになっており、ハードルが高かったのですが、北京百貨大楼は、地下に多くのおみやげショップがあり、路面店ほど混んでいないので、翻訳アプリを利用し店員の方と会話しながらゆっくりと選ぶことができました。
伝統菓子なら「稲香村(ダオシャンツン)」

北京で最も有名な伝統菓子のチェーン店です。
「北京」と文字が入った月餅のようなお菓子や、牛の舌の形をした焼き菓子(牛舌餅)など、量り売りで1つから購入できます。箱詰めもしてくれるので、職場へのお土産にもぴったりです。
創業130年以上の銘茶をゲット「呉裕泰(ウーユータイ)」
北京のお土産として、軽くて日持ちもする「中国茶」は定番中の定番です。中でも王府井のメインストリートにある「呉裕泰(ウーユータイ)」は、創業1887年の超老舗。 中国全土のお茶が揃いますが、北京市民に最も愛されているのは「ジャスミン茶(花茶)」です。
★ここに来たら「ソフトクリーム」は必食!
お買い物のついでに絶対に試してほしいのが、店頭の窓口で販売されている「お茶ソフトクリーム」です。 フレーバーは「抹茶」と「ジャスミン茶」の2種類。お茶の専門店だけあって、香料ではない本物の茶葉の苦味と香りがしっかり感じられる大人の味わいです。片手にソフトクリームを持って、お土産を選んだ後の王府井散策に出かけるのが王道の楽しみ方です。
パンダグッズとチャイナ雑貨
通り沿いには多くのお土産物屋さんが並んでいます。
- パンダグッズ: ぬいぐるみ、キーホルダー、マグネットなど、これでもかというほど種類が豊富です。
- シルク製品: スカーフやパジャマなど。品質はピンキリなので、しっかり手触りを確認しましょう。
- 老北京布靴(ラオベイジンブーシェ): 北京の伝統的な「布製の靴」です。黒い布地に白いソールが特徴で、非常に軽く、驚くほど履き心地が良いのが魅力。自分用のルームシューズにしたり、年配の方へのお土産にしたりと、隠れた人気アイテムです。
王府井を楽しむためのポイント
王府井を更に楽しむための、ポイントをお伝えします。
- トイレは大型ショッピングモールや百貨店の中にあるトイレを利用してください。清潔度が段違いです。
- メインストリートは非常に長いく、北京の道は石畳や硬い舗装が多いため、ヒールや履き慣れない靴だとすぐに疲れてしまいます。歩きやすい靴での散策がおすすめです。
- パスポートを持参してください。王府井に限らず、北京は警察官が至る所にいます。まれに、身分証明書の提示を求められる時がありますので、観光の際は必ずパスポートを持参してください。
まとめ
王府井は、北京の悠久の歴史と現代のエネルギーが交差するエキサイティングな街です。初めての北京旅行でどこに行こうか迷ったら、まずは迷わずこの場所へ足を運んでみてください。
そこには、ガイドブックや画面越しでは決して伝わらない、中国という国の圧倒的な熱気と活気が待っています。





コメント