こんばんは、ムスコです。
みなさん、アイット=ベン=ハドゥの集落という場所をご存知でしょうか。世界遺産にも登録されている遺跡です。
映画の撮影所としても幾度と利用されており、そしてモロッコのイメージを体現している場所と言っても過言ではありません。
しかし、アイット=ベン=ハドゥの集落はワルザザートという都市から約30kmの場所に位置していますがツアー以外だとイマイチ交通の便が良くありません。
そこでオススメする方法がマラケシュからの日帰りツアーです。今日はツアーの予約の仕方から実際のツアー内容までバッチリお伝えします。
アイット=ベン=ハドゥの集落とは?
アイット=ベン=ハドゥの集落はマラケシュから約150km、ワルザザートから約30kmに位置しており、周りはアトラス山脈に囲まれている遺跡で、1987年には世界遺産にも登録されております。
ガイドの方のお話によると、この地にはかつてアラブ人によって迫害されたベルベル人が流れ着いたそうです。迫害、という背景を持っているからこそ山麓という辺鄙な場所にこのような集落があるのでしょう。
そしてその後は中継貿易地として栄え、その一方で盗賊や強盗などに襲われることもしばしばあり、結果として現在のような形へと姿を変えていきました。
アイット=ベン=ハドゥの集落のような要塞化した建物を「カスバ」と呼び、現在もモロッコやアルジェリア等の北アフリカのアラブ諸国に多く残っています。同じ世界遺産で言えば「アルジェのカスバ」が特に有名ですね。
現在では映画のロケ地としても有名です。
アイット=ベン=ハドゥの集落への行き方
アイット=ベン=ハドゥの集落への行き方は主に3つです。
- 日帰りツアーを利用する
- サハラ砂漠ツアーの途中に立ち寄る
- 個人手配(自力)で行く
私が一番オススメするのは日帰りツアーです。やはり交通の便が発達していない場所に行く際にはツアーを利用するのが一番便利ですから。
また、サハラ砂漠ツアーに参加する人もわざわざ自分で行く必要はありません。大体初日か二日目にアイット=ベン=ハドゥの集落に立ち寄るようなツアー内容がほとんどです。ただしツアーによってはアイット=ベン=ハドゥの集落に行かないツアーもあるかもしれないので、一応自分でも確認をお願いします。
一番最後の方法は自力でアイット=ベン=ハドゥの集落まで行く方法ですが、こちらに関してはあまりお勧めができません。
というのもマラケシュから直接アイット=ベン=ハドゥの集落に行くようなバスは無く(あったらツアーが成立しない)、まずワルザザートに行かなければなりません。
そしてワルザザートからはバスなどは無く、自力でタクシーを手配するかシェアタクシーなどを利用するしかありません。また、バスなど時間の問題もあって、日帰り旅行はほとんど不可能に近くワルザザートに1泊する必要があります。
このような手間暇を考えると、個人手配は正直あまりお勧めできません。この方法はアイット=ベン=ハドゥの集落で時間を気にせずに過ごしたい人にしか向いていないでしょう。
ツアーの申し込み方法
ツアーの申し込み方法は大雑把に分けて二つあります。WEBでツアーを予約する方法と現地でツアーを申し込む方法です。
どちらが良いか、は言い切りませんが、一応WEBでも現地でもツアーを予約したので二つの特徴をご紹介します(WEB予約の方は、後述しますが、キャンセルしました)。
WEB予約
WEB予約の場合、最もやってはいけないことが日本語の予約サイトでツアーを予約することです。
例えばH.I.S.やVELTRA(ベルトラ) といった大手旅行会社で予約をすると大体が7000円以上します。これは現地価格のおよそ2.5倍の価格です。これが日本語ガイドとかならまだ良いのですが、ほとんどのが英語ガイドです。
そこで私がオススメするのは海外のWEBサイトを使って予約をする方法です。特に私がオススメするのは「MARRAKECH DESERT TOURS」というツアー会社です。
理由は簡単でどこのツアー会社よりも安くそして信頼ができます。私はこのサイトの事は一切知らず、現地で知り合った方に聞いて初めて知りました。
帰国して色々調べたら本当にきちんとして信頼できる会社だったので、もしWEB予約を考えている方はぜひ「MARRAKECH DESERT TOURS」を利用してみてください。
ちなみに私がWEB予約をキャンセルした理由はリコンファームがなかったからです。私はトリップアドバイザーを通じて予約したのですが、予約後に一切連絡が来ませんでした。宿までピックアップできると書いてあったので自分の宿を記載したのですが、いざ宿に宿泊してみると宿がある路地に車は入ることができません。そこで確認がてら連絡を取ってみたのですが2日たっても連絡がとれず、いてもたっていられずに予約をキャンセルしてしまいました。
現地での申し込み
こちらは非常に簡単です。マラケシュではほとんどの宿でツアーの予約ができます。実際に私も宿を通じてツアーを予約しました。
また、宿で予約が取れなくてもフナ広場やその周辺に行けばツアーを勧誘している人達やツアー会社が数え切れないほどあります。彼らを通じて予約をしても良いでしょう。
現地で予約をするメリットは基本的に最低価格で予約ができ、かつツアー会社の人と直接話すことができるので疑問などをすぐに解決できる点にあります。
それこそ私が上記で悩んでいたような事はものの数分で解決できるでしょう。
私も値段を確認するためにいくつかのツアー会社に行ったり勧誘されたのですが、彼らは最低価格でも設けているのでしょうか、ほとんど値段に相違ありませんでした。ちなみに悪質なツアー会社もいくつかあるという噂を耳にしたのでその点については引っかからないようご注意ください。
価格
アイット=ベン=ハドゥへの集落への日帰りツアーはほとんどのツアー会社が25ユーロ(約3,000円)で、私が利用したツアーも25ユーロでした。
ただし実際にユーロで支払う必要はなく私はモロッコディルハムで250MDH(約2,830円)でユーロで支払うよりも若干お得でした。
ただしモロッコディルハムでの支払額は場所によって変わる可能性がありますのであくまでも参考程度にとどめておいてください。
チップについて
正直に言えばチップの制度に関してあまり詳しくなかったのですが、日帰りツアーでも50MDH(約560円)くらいのチップは必要という情報もあったので支払う覚悟でツアーに参加しました。
さて、実際にチップが必要だったかと言われると確かに必要でした。が、ドライバーに関しては必要ありませんでした。
詳しく説明すると、ドライバーは観光客をただアイット=ベン=ハドゥの集落に運ぶだけが仕事で、ガイドに関しては現地の別の方がガイドをしてくれます。
そしてそのガイドに20MDH(約230円)のチップをあげました。これは私が勝手に額を決めて支払ったのではなくガイドからチップという名のガイド料を指定されたのです。
恐らく額も多すぎない(むしろ安すぎるくらい)なので適正なチップは20MDHなのでしょう。
一方で、ドライバーに関してはツアー客の誰一人としてチップを払っておらず、さらにドライバーも一切チップを要求してきませんでした。チップはツアー料金に含まれているという事なのでしょう。
昼食について
昼食に関してはツアーによって料金が含まれていたり別途支払いが必要なツアーがあったりします。私が参加したツアーは別途昼食費が必要でした(昼食を取らなくても良い)。
昼食はアイット=ベン=ハドゥの集落の近くにあるレストランに連れて行かれてそこで食事をとることになります。ちなみにレストランの中はツアー客で賑わっており(恐らくツアー客しかいない)、どのツアーであろうと同じレストランに連れて行かれる仕組みになっているのだと思われます。
正直に言えばかなりのぼったくり価格です。どれも最低70MDH〜のようなものばかりでした。
ちなみに私が注文したのはベジタリアン・タジンです。
味はそこそこ美味しかったのですが、如何せん値段が80MDH(約900円)とモロッコにしては異様に高すぎました・・・。
ツアーの流れ
では最後にツアーの流れについて簡単に説明します。
まずは早朝の7時にピックアップが来る予定になっています。ピックアップ場所は基本的に宿の前ですが、メディナなどの車の入れない場所に宿がある人は大通りやレストランなどがピックアップ場所になることもあります。
さて、時間通りにピックアップが来る・・・はずも無く30分ほど遅れてピックアップ車がきました。大体30分ほどかけてホテルを回ったらようやくアイット=ベン=ハドゥの集落へ向けて出発です。
アイット=ベン=ハドゥの集落へ向かうにはアトラス山脈を通らなければならないのですが、その途中には絶景がいくつかあります。
ドライバーの方も気を利かせて途中下車させてくれるのでその間は絶景を楽しみましょう。
さて、そこからは車酔いとの戦い。舗装されていない、というよりは急カーブが多すぎて三半規管がこれでもか!!というくらい揺れます。それはそれはかの有名ないろは坂なみに。ちなみにこれが2時間以上続くので酔い止めはあらかじめ飲んでおいた方が良いです。
さて、マラケシュを出発して約5時間経った頃、ようやくアイット=ベン=ハドゥの集落に到着しました。
今まで写真でしか見たことがなかったものが目の前にある・・・。そんな興奮とともにガイドに連れられてアイット=ベン=ハドゥの集落に入って山頂を目指します。
途中でこんな張り紙がありました。ガイドの方によると、今までにアイット=ベン=ハドゥの集落ロケ地として採用した映画一覧だそうです。こういうのを目にすると結構興奮します。
なんやかんやで山頂に登ってからの絶景は特に見もの。感動すること間違いなしです。
アイット=ベン=ハドゥの集落だけでなく、この周辺も含めて、ここら一帯が私にとってのモロッコのイメージを一番体現化している場所なんですよね。本当に感動しました。
なんだかんだ昼食を含めて3時間ほど滞在した後はマラケシュでは無くワルザザートに行きます。ワルザザートは映画のロケ地として有名な街です。
映画スタジオ前に降ろされて30分ほど自由行動が可能でした。残念ながらスタジオ自体は有料で、私自身そこまで興味がなかったのでスタジオ周辺を散歩しました。
そしてその後は地獄のドライブです。帰りは私は完全に酔ってしまい吐き気とひたすら格闘していました(笑)。
行きも帰りも1回ずつトイレ休憩があるのですが、特に帰りは余裕があれば空を見上げて見てください。日本では絶対に見られないような満天な星空を見ることができます。ただし私のように車酔いをしているとそんな余裕はないですがね・・・(笑)。
最終的にマラケシュには21時くらいに到着しました。予定では19時に到着する予定だったのでかなり遅くなりました。
もちろんホテルまでのドロップオフ付きですが、指定すれば好きな場所で降ろしてもらえます。
私はフナ広場で食事を撮りたかったのでホテルでは無くフナ広場で降ろしてもらいました。
まとめ
個人的にはマラケシュにきたら絶対に行って欲しい場所No.1がアイット=ベン=ハドゥの集落です。移動だけで1日の大半を潰してしまいますが、それを踏まえた上でも見る価値があります。
後悔することは絶対にないと思うので是非アイット=ベン=ハドゥの集落に訪れて見てください。
コメント