こんばんは、ムスコです。
前回の予告通りモロッコのマラケシュで髪を切ってきました!
北京で髪の毛を切ってから早くも1ヶ月。何故か髪の毛が伸びるのが早い私の髪型は酷い有り様でした。
そこでモロッコに到着した翌日、早速床屋を探しました。
初日にメディナ(旧市街)を回った感じ、床屋が見当たらなかったので、マジョレル庭園に行ったついでに新市街で床屋を探すことに。
ちなみに実はメディナにも床屋が沢山ありました(笑)
新市街で床屋を探していると、いきなり「バーバー!」と話しかけられました。床屋のバーバーかジスチャーで確かめて見るとやっぱり床屋のバーバー。
値段を聞くと50デイルハムと言われました。50ディルハムは日本円に帰るとおよそ600円。とても安かったのでこの床屋で髪を切ることに決めました。
今回髪を切ってくれた人(と髪を切る前のムスコ)はこちら!
なかなかハンサムな人でした。アラブ人なのかベルベル人なのかわかりませんが、あっちの人たちはハンサムな方が多いですよね。
さて、髪型はどうすると聞かれたので、いつも通りおまかせで!と言ってカットが始まりました。
バリカンで周りを剃り上げてからハサミで微調整していくスタイルみたいです。ただし微調整されたのは前髪をカットした時だけで他は全てバリカンでした。これがモロッコスタイルなのかこの床屋のスタイルなのか分かりませんがとても珍しいスタイルだと思いました。
カットの途中で顔に何か黒いモノを塗りたくられました。
初めはよく分からなかったのですが、とりあえず「キモチイイよ」みたいなことを言われたのでトリートメント的なものだと思っていました。
この黒いやつの正体はブラジリアンワックス的なもので、私の頬毛を一気に掻っ攫っていきました。
こんなことがありながらもカットは進んで行き、最終的にショートカットにされました。
カットが終わってそれで終わり・・・というわけではなく、次に顔に白いクリームを塗られ、なにやら機械で蒸気を顔に焚き付けてきました。
なにをやっているのか理解できず聞いて見ると、これはトリートメントとのこと。
カットしか頼んでいないのにトリートメントまで始まって理解できずにいたのですが、もしやこれは追加料金的なものを請求されるのでは?と思ったので、トリートメントはいらないよ!と伝えると、「サービス!サービス!」とのこと。
非常に怪しかったのですが、その言葉を信じてトリートメントを続行してもらいました(もちろん最終的にサービスではなくトリートメント代を請求されました・・・)。
2・3回に分けて行われた蒸気トリートメント終了後、これで終わり、と思いきやまたしてもブラジリアンワックス的なものを顔に塗ってきます。そして今回は…鼻の中まで突っ込まれました…!?
これはもしや鼻毛と袂を分かつパターンか?と恐怖が襲ってきます。
そんな思いとは裏腹に、私の横でアシスタントの方が急にライターを取り出して火力を調整し始めました。
流石に俺の頭を燃やしたりしないよね…て思った時点でフラグが成立してしまいましたね。
予想通りにファイヤーカットが始まってしまいました。
「熱っ…くない?あっ、やっぱりちょっと熱い!!待って、火広がりすぎじゃない?大丈夫?何回やるの?俺の髪の毛どうなってる?チリチリ?」
結構こんな感じでパニクってました(笑)
鼻の穴に綿棒、顔には紫のよくわからないやつ、頭の上はファイヤー!THE・カオスとはまさにこのことですね!
正直ファイヤーカットが何か意味があったのかよく分かりませんが・・・というよりただのパフォーマンスだと思っていますがなんとか無事に行きてカットを終えました。
ファイヤーカットを終えた後は紫のブラジリアンワックスの時間です。それはもう訳の分からない痛みを伴って鼻毛と一緒にブラジリアンワックスは私の顔から消えて行きました。
さて、ファイヤーカットの末になった髪型は…
普通にいい感じに切ってくれましたね。カットの過程がカオスでしたが、髪型は普通に良かったです。
さてお会計の時間です。
色々な場所を旅してきたムスコ。これは頼んでもいないサービスを加味して最終的にとんでもない額を請求してくるに違いないと想定。そもそも観光客にカットの呼び込みをしてこんなパフォーマンスをしてきた時点で黒確定です。
想定通りお会計は・・・
「カットは50デイルハム。ファイヤー50デイルハム。トリートメント600ディルハム。合計700ディルハムね。」
やっぱりね〜、とは思いしたがあまりにも高すぎます。最初の請求額からまさかの14倍。
これはイカンと思って猛抗議‼️そもそもこっちはカットしか頼んでないのに…
とりあえずトリートメントの価格が高過ぎるので料金表を持ってくるように頼むと、どっからか持ってきたノートを開いてペラペラ何か探し始めました。
1分くらい経った時に「コレヨ」とノートのある場所を見せてくれました。確かに500という数字は書いてあるのですが、アラビア語で書かれているためなんて書かれているのか分かりません。それにその前後にも3000とか15みたいな統一性のない数字が文字と一緒にいくつか書いてあります。
これ絶対私がアラビア語を読めないのを知ってる上で500って書かれた数字を見せてるだけだよね…?
そう思ったので英語で書かれてる料金表を見せてというと「英語版はナイ」と言う。
ごめん、あなたが勧誘した時に見せてもらった料金表は英語で書かれてたんですけど…
しかし、しらばっくれる彼。ついには「英語あんまり話せない。とりあえず700ディルハム払って」と言い始める始末。
これでは終わりが見えない。お金を置いて逃げるか?と考えていた時に急に一人のイケメンがやってきました。
聞くところによるとその人は床屋のボスだそうです。ボスは私の話を聞き終えると、私の髪をカットした人を叱り始め、そして
「悪かったな。ただトリートメントはやってもらったならそのお金は払ってもらう。全部で200ディルハムな」
的なことを言われました(200ディルハム払えと言われたことしか聞き取れなかったので、内容は脳内補完です)。えらい寸劇です。なんですかこれは?
それでも私が提示したカットプラン(50ディルハム)の4倍なのですが、サービスを受けた身としては妥協せざるを得ず、200ディルハムを支払って店を後にしました。
マラケシュの床屋はカットの過程からお会計まで本当に全てにおいて訳の分からないそんな場所でした。恐らく庶民向けの床屋(多分ここも庶民向けですが)であればもっと普通なのだと思いますが、とにかく変な場所でした。カットだけなのに本当に疲れました。
ちなみにカットが終わった後、ファイヤーカットについて調べてみました。このファイヤカットの正式名称は「シンギング」というカット方法で、なにやら枝毛がなくなるとか髪の毛の艶が良くなるなどの効果が期待されるカット方法見たいです。
そのような効果が本当にあったかと言われると正直よく分かりませんが、貴重な体験をできただけで良しとしましょう。
正直に言ってもうこの床屋で髪の毛を切りたいとは思いません。次の床屋はもっと平和なところだといいですね。
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