こんばんは。オヤジです。
インドのアグラを代表する観光スポットといえば、世界遺産のタージ・マハルです。
タージ・マハルは正面から眺めた姿が有名ですが、ヤムナー川を挟んだ対岸からも、その美しい姿を楽しむことができます。
今回訪れたのは、タージ・マハルの対岸にあるムガル庭園「マターブ・バーグ(メフターブ・バーグ、Mehtab Bagh)」です。
マターブ・バーグは、タージ・マハルを眺められる絶景スポットとして知られていますが、歴史的にも興味深い場所です。また、黒いタージ・マハルが建設される予定だったという伝説も残されています。
この記事では、実際に訪れた体験をもとに、マターブ・バーグの見どころや入場料金、アクセス方法、観光時の注意点などを紹介します。
マターブ・バーグとは
マターブ・バーグは、インドのアグラにあるムガル帝国時代の庭園です。
ヤムナー川を挟んでタージ・マハルのほぼ正面に位置しており、川の対岸からタージ・マハルを眺められる場所として知られています。
マターブ・バーグは「月光の庭園」を意味し、その歴史は、16世紀のムガル帝国初代皇帝バーブルの時代までさかのぼります。
その後、第5代皇帝シャー・ジャハーンの時代に、タージ・マハルと一体となるように整備されたと考えられています。

現在は庭園の一部が修復されており、タージ・マハルを眺めながら、ムガル帝国時代の庭園文化に触れることができます。
黒いタージ・マハルが建設される予定だった?
マターブ・バーグには、かつて「黒いタージ・マハル」が建設される予定だったという有名な伝説があります。
タージ・マハルを建設したシャー・ジャハーンは、愛妃ムムターズ・マハルのために白大理石の霊廟を造りました。
そして、自身の霊廟として、ヤムナー川の対岸に黒大理石のタージ・マハルを建設し、2つの建物を橋で結ぼうとしていたという話が伝えられています。
しかし、シャー・ジャハーンは息子のアウラングゼーブによって幽閉され、この計画が実現することはなかったとされています。
ただし、これはあくまでも伝説です。
1990年代にインド考古局(ASI)とアメリカのスミソニアン協会が行った調査では、黒い霊廟の建設を裏付ける証拠は見つからず、庭園の遺構が確認されました。
現在では、マターブ・バーグは黒いタージ・マハルの建設予定地というよりも、タージ・マハルと一体的に設計されたムガル庭園だったと考えられています。
マターブ・バーグの基本情報
マターブ・バーグの外国人向け入場料金は、300ルピー(約500円)です。
マターブ・バーグは、タージ・マハルやアグラ城などで徴収されるADA税の対象施設には含まれていません。
チケットは現地の窓口のほか、インド考古局(ASI)の公式オンラインチケットサイトから購入することもできます。
オンライン購入の場合は50ルピーの割引が適用されます。
- 基本情報
- 地図
| 名称 | マターブ・バーグ(Mehtab Bagh) |
| 所在地 | Nagla Devjit, Agra, Uttar Pradesh 282001 |
| 営業時間 | 日の出から日没まで |
| 定休日 | 原則なし |
| 外国人入場料 | 300ルピー(窓口料金) |
| 所要時間 | 40分〜1時間 |
マターブ・バーグへのアクセス
マターブ・バーグは、タージ・マハルからヤムナー川を挟んだ対岸にあります。
直線距離では近いものの、川を渡るには橋を経由する必要があるため、車を利用して移動するのが一般的です。
マターブ・バーグ周辺では車両の進入が制限されている場所があり、Uberやタクシーでは入口まで直接向かえません。
Uberで移動
アグラ市内からは、Uberを利用してマターブ・バーグへ向かうこともできます。
Uberの場合、目的地をマターブ・バーグに設定すれば、場所をドライバーに説明する手間も省けます。
ただし、マターブ・バーグ周辺では車両の進入が制限されており、Uberなどの乗用車では入口まで直接向かうことができません。途中で降車し、徒歩やオートリキシャで移動する必要があります。
また、帰りはUberがすぐに見つかるとは限らないため、必要に応じて、往路のドライバーに帰りの送迎も可能か確認しておくと安心です。
オートリキシャで移動
アグラ市内から、オートリキシャを利用してマターブ・バーグへ向かうこともできます。
車両進入禁止エリアを、一般のオートリキシャが通行できるかは確認できていません。
最初からオートリキシャを利用する場合は、乗り換えなしで入口まで行けるか、乗車前にドライバーへ確認することをおすすめします。
また、流しのオートリキシャを利用する場合、料金は交渉制のため、目的地と料金を確認してから乗車するようにしてください。
チャーター車
私は、ファテープル・シークリーとアクバル帝廟を観光した際に利用したチャーター車のドライバーに、マターブ・バーグへの送迎をチップ込みの1,000ルピー(約1,670円)で依頼しました。
車両の進入が制限されているエリアの手前で車を降り、周辺に待機していたオートリキシャに乗り換えてマターブ・バーグへ向かいました。
オートリキシャ代は、今回はチャーター車のドライバーが支払ってくれたため、金額は分かりません。
夕方にマターブ・バーグを訪れる場合は観光客も多いため、車をチャーターしておけば、帰りの交通手段を心配せずに済むのがメリットです。
マターブ・バーグの見どころ
ムガル帝国時代の庭園
マターブ・バーグは、タージ・マハルを眺めるだけでなく、ムガル帝国時代の庭園としても歴史的価値のある場所です。
庭園は、ペルシャ式庭園の影響を受けた「チャールバーグ」と呼ばれる形式を取り入れています。

チャールバーグとは、庭園を水路や園路によって4つの区画に分ける様式で、イスラム文化における楽園を表現したものです。
マターブ・バーグでも、過去の発掘調査によって水路や池などの遺構が発見されています。
現在の庭園は当時の姿を完全に残しているわけではありませんが、その構造からムガル帝国時代の庭園文化を感じることができます。
ヤムナー川越しに眺めるタージ・マハル
マターブ・バーグ最大の見どころは、何といってもヤムナー川越しに眺めるタージ・マハルです。
一般的なタージ・マハル観光では、正門を通り、庭園の正面から白大理石の霊廟を眺めます。
一方、マターブ・バーグからは、タージ・マハルを反対側から眺めることができます。
広々としたヤムナー川の景色とともに、タージ・マハルの美しい姿を楽しめるのが魅力です。
また、タージ・マハル正面の庭園から眺めるときとは違い、タージ・マハル全体を少し離れた場所から見渡すことができます。

タージ・マハルは見る角度によって印象が変わるため、すでにタージ・マハルを見学した方でも、違った景色を楽しめると思います。
夕方のタージ・マハルがおすすめ
マターブ・バーグを訪れるなら、特におすすめなのが夕方です。
タージ・マハルは白大理石で造られており、太陽の光によってその表情が変わります。

日中の強い日差しの下では白く輝いて見えますが、夕方になると柔らかな光に包まれ、少し温かみのある色合いへと変化します。
マターブ・バーグは日没までの営業となるため、夕方の景色を楽しみたい場合は、日没時間より余裕を持って訪れるのがおすすめです。
写真撮影を目的とする場合は、スマートフォンでも十分に楽しめますが、望遠レンズがあるとタージ・マハルを大きく撮影することができます。
マターブ・バーグとTaj View Pointの違い
マターブ・バーグの近くには、アグラ開発局(ADA)が整備した「Taj View Point(タージ・ビュー・ポイント)」という展望施設があります。

上の写真の人が集まっているあたりがTaj View Pointです。どちらもタージ・マハルを対岸から眺められる場所ですが、別の施設で、マターブ・バーグの園内から直接行くことはできません。
マターブ・バーグは歴史的なムガル庭園で、庭園散策とタージ・マハルの眺望を楽しむ場所です。
一方、Taj View Pointはタージ・マハルの眺望や写真撮影を目的とした展望施設で、マターブ・バーグとは別の入場料金が設定されています。
| マターブ・バーグ | Taj View Point | |
|---|---|---|
| 施設の特徴 | 歴史的なムガル庭園 | ADAが整備した展望施設 |
| 主な目的 | 庭園散策と眺望 | タージ・マハルの眺望、写真撮影 |
| 外国人入場料 | 300ルピー | 日中200ルピー/日没後500ルピー |
| 営業時間 | 日の出〜日没 | 日没後も営 |
| 管理 | インド考古局(ASI) | アグラ開発局(ADA) |
Taj View Pointは日没後も利用できるため、マターブ・バーグの閉園後にタージ・マハルを眺められるのが特徴です。
タージ・マハルは金曜日、一般観光では入場できませんが、マターブ・バーグとTaj View Pointから眺めることはできます。
ムガル庭園の歴史にも興味がある方はマターブ・バーグ、タージ・マハルの撮影や眺望を中心に楽しみたい方は、Taj View Pointが選択肢になるでしょう。
マターブ・バーグ観光の注意点
マターブ・バーグを訪れる際は、以下の点に注意してください。
- 日没時間を確認する:マターブ・バーグは日没までの営業です。夕方に訪れる場合は、余裕を持って到着しましょう。
- 帰りの交通手段を確保する:Uberなどがすぐに見つかるとは限らないため、チャーター車やタクシーを利用する場合は、帰りの待ち合わせ場所を確認しておくと安心です。
- 車両の進入制限に注意する:車では入口まで直接向かえません。途中から徒歩またはオートリキシャで移動する必要があります。
- 飲料水を持参する:園内には飲食店がないため、特に暑い時期は十分な水を用意しておきましょう。
- 暑さ対策をする:アグラは春から初夏にかけて気温が非常に高くなります。帽子や日焼け止めも準備しておくと安心です。
まとめ
マターブ・バーグは、ヤムナー川を挟んでタージ・マハルを反対側から眺められる、アグラのおすすめ観光スポットです。
タージ・マハルの美しい姿を楽しめるだけでなく、ムガル帝国時代の庭園や、黒いタージ・マハルにまつわる伝説など、歴史的にも興味深い場所です。
ただし、周辺では車両の進入が制限されている場所があるため、アクセスには少し注意が必要です。
タージ・マハルやアグラ城と比べると観光の優先順位は低くなるかもしれませんが、アグラで時間に余裕がある方や、違った角度からタージ・マハルを楽しみたい方には、ぜひ訪れていただきたい場所です。



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