こんばんは、オヤジです。
ラオスの古都ルアンパバーンを代表する寺院、ワット・シェントーン。その荘厳な佇まいと輝かしい外観は、訪れる人々を魅了してやみません。
今回は、世界遺産の街ルアンパバーンのシンボル的存在である寺院の魅力に迫ります。
歴史的背景
歴史を紐解くと、ワット・シェントーンは16世紀半ばの1560年、当時のラーンサーン王朝のセタティラートによって建立されました。シェントーンとは当時のルアンパバーンの名称で「黄金の都」を意味しています。
1560年は同時に王都がビエンチャンへ遷都された年でもあります。しかし、遷都後もルアンパバーンは王国発祥の地として重要視され、ワット・シェントーンは王の戴冠式が行われるなど、宗教的な中心地としての役割を果たし続けました。
ワット・シェントーンはルアンパバーンのみならず、ラオスのすべての寺院の中でも最も美しい寺院といわれています。
アクセスと基本情報
ワット・シェントーンは市街地の中心部に位置しており、メインストリートであるサッカリン通りから少し奥まった場所にあります。

ワット・シェントーンの入口へ続く小路には多くの露店が並び、参拝者を迎えます。

入口手前の左側にはチケット売場があります。
ワット・シェントーンの参拝時間は午前6時から午後6時までで、拝観料は30,000キープ(約200円)です。
寺院の門をくぐったら、右手にいる係員にチケットを提示してください。
- インフォメーション
- 地図
住所 | V4XV+277, Khem Khong, Luang Prabang, Laos |
WEBサイト | https://www.tourismluangprabang.org/ja/things-to-do-2/buddhism/wat-xiengthong/ |
参拝時間 | 6:00〜18:00 |
拝観料 | 30,000キープ |
所要時間 | 1時間程度 |
見どころ
本堂
建築様式と特徴
一番の見どころは非常に美しい本堂です。

本堂の建築様式は、複数の切妻屋根が重なり合いながら緩やかなカーブを描く姿が印象的なルアンパバーンスタイルと呼ばれるものです。

屋根にはエメラルドグリーンの棟飾り「チョーファー」、中央には黄金の尖塔「ドクソーファー」がそびえています。
ドクソーファーの塔の本数は寺院の格を表しているそうです。

本堂の壁や柱は黒と朱色で彩られ、金彩を施した精巧なステンシル画がびっしりと描かれています。これらの画には、仏伝図、神々、天界の生き物、王の行列などが描かれており、壮麗な雰囲気を生み出しています。
本堂の内部
本堂の内部は、中央に並ぶ円柱が重厚で荘厳な雰囲気を醸し出しており、祭壇には黄金の仏座像が静かに鎮座しています。


天井まで隙間なく施された精緻な装飾も圧巻で、訪れる者の目を引きつけます。
本堂は土足禁止ですので、靴を脱ぐ必要があります。
マイトーン(黄金の木)
本堂の背面の壁には、1960年代に地元の職人たちによってモザイクで描かれた壁画「マイ・トーン(黄金の木)」が施されています。

この壁画は、かつてこの地にそびえ立っていたとされる高さ160メートルの大木をモチーフにしており、仏教にまつわる物語がモザイクで描かれています。
レッドチャペル(赤堂)
本堂の斜め後ろには青銅製の涅槃仏が安置されているレッドチャペル(赤堂)があります。

その名の通りの赤い壁にはモザイク画でルアンパバーンの田園生活や祭事の様子が描かれています。
この壁画は1957年にブッダ生誕2500年を記念し制作されました。
霊柩車庫
霊柩車庫は、ルアンパバーン王国の最後の国王であり、初代ラオス国王でもあったシーサワンウォン王の葬儀で使用された霊柩車を収めるために、王が亡くなった1959年に建設された比較的新しい施設です。

サッカリン通り側の入口から入り右側にあります。


内部には、黄金の竜をモチーフにした華麗な霊柩車が安置されているほか、多くの仏像も収められています。
参拝時の注意点
参拝の際には下記の点にご留意ください。
- ノースリーブやひざ上丈の短パン、ミニスカートなど露出の多い服装では入場できません。
- 本堂では帽子と靴を脱いでください。
- 女性が僧侶に触れることは禁止されています。
- 手をつなぐ、肩をくむ等のスキンシップはご遠慮ください。
- 骨董品の輸出、売買は違法です。
おわりに
ワット・シェントーンは単なる観光スポットではなく、今なお地域の人々の信仰の中心であり続ける「生きた仏教寺院」です。
豊かな歴史と文化が息づくこの寺院を訪れ、ラオスの伝統的な建築美と静謐な雰囲気に包まれたひとときをお楽しみください。
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